|
5月15日、オラクルが4億9500万USドル(およそ598億9500万円、121円/$換算)で Agile Software社の買収意図を公表した。両社は、今年の7月中旬から下旬までに買収完了を予定している。CIMdataは、本買収にポジティブであり、PLM市場の姿を変えて来ている統合・合併の動きが継続していることを反映するものであり、また大手のERPソリューションのサプライヤーで増加しているPLMフォーカスの動向を強化するものと信じる。また、Agileは2007年度(2007年4月締)の総売上が1億3400万USドル(およそ160億8000万円、121円/$換算)になるだろうと公表した。両社は、ライフサイクルマネージメントにフォーカスしたPLMソリューションを提供しているリーダーの一社であり、CIMdataは『PLMマインドシャア・リーダー』の5社の一つとして両社を認めている。
Agileは首尾一貫して、PLM市場の中でハイテックをベースにしたビジネスに手堅くフォーカスしてると認められて来た。最近、Agileは2006年にProdika社の買収を通してとりわけ食品&飲料業界などの業界にフォーカスしたソリューションを取込むための製品群を拡大して来た。Agileは、目標とした業界の中でその固有のプロセスのサポートを進め、彼らに目を向けさせることで知られており、それらの業界に於いて非常に強力な競争力を提供して来た。
しかし、Agileは利益あるビジネスをして来ておらず、PLM業界の統合・合併のペースが加速して来た際、Agileは主な買収ターゲットに考えられるようになって来た。CIMdataの2006年度のPLM市場分析リポートに於いて、Agileは明らかに最も小規模なPLMマインドシェア・リーダーであり、大手の企業やその他によるAgile買収の噂は日常的に伝わっていた。それ故、OracleによるAgileの買収は驚きではなく、それは他の企業であっても同様である。むしろ、それは時折ありえる市場の出来事である。PLMの中でAgileの開発とOracleのプレゼンスに於いて新たな章がここで始まることにある。
Agile並びにAgileの顧客に対しては、この動きはポジティブであるべきである。それはAgileのソリューションの開発に適用出来るさらなる大きな資源並びに顧客に対する安定性あるビジネス環境が得られることに起因する。Oracleの世界的な業界並びに市場のプレゼンス、そして社の複数業界に於ける業界各領域の専門知識は、非常に大きな企業にますます支配されつつあるPLM市場に於いて、Agileのビジネスを拡大し競争するためのAgileの能力を増強することにかなり利用することが出来る土台を提供する。Oracleの顧客ベース自身がAgileで利用出来る巨大な市場機会を提供することになる。
PLM業界に対しては、この動きは比較的小さく、しかしフォーカスをし、巨人に支えられたPLMプログラムをその巨人の中で小さな会社の経営から大手のPLMマインドシャア・リーダーの一社に転換するものである。PLMの全体像は、年間売上で1億USドル(およそ121億円、121円/$換算)を若干上回る今回の2つの企業を含む6つマインドシャア・リーダーから、年間売上で10億USドル(およそ1210億円、121円/$換算)に近づこうとしている最小の一社を含む5つのマインドシェア・リーダーへとここ一年の間で変化した。この変化は業界に於けるPLMの成長の実態、重要さ、そして要望、また世界最大のエンタープライズソリューションサプライヤーの中で起きた同様の大きくなった関心事を反映するものである。明確な動向はPLM市場に於いて大手ERPベース・サプライヤーの強まるプレゼンスとインパクトである。SAPの役割は成長の継続であり、Oracleのポジションはここでより強力なものになる。この買収により、PLMマインドシェア・リーダーの上位の二つはERPコミュニティからのものとなり、すなわちそれは機構系CADベースのサプライヤーがPLMの姿を支配した何年か前に比べて市場のダイナミックさに於いて全く変わったものである。
Oracle並びにその顧客に対しては、この動きは特に価値あるべきである。今日迄、OracleはPLMサプライヤーのトップ層に居ないことで人目を引いて来た。Oracleは確かにPLMの中におり、過去数年何度かPLMにフォーカスしたプログラムに乗り出した来たが、彼らはリーダーシップとしての考慮、または市場シャアの達成のいずれに於いてもマーケットリーダーとしてOracle自身を前もって確立して来なかった。OracleのAgileの買収は、PLMについて真剣であること、そして既に確立した好ポジション持つグループを盾に彼らの投資をつぎ込んでいるという明確な声明を提供するものである。
しかし、Oracle-Agileチームに対する成功は保証されているわけではない。如何にAgile SoftwareのソリューションをOracleのソリューション製品群の中に融合させるかについて容易ならない疑問がある。Oracleは、AgileがOracleのPLM製品への土台になることを述べたが、それはOracleの従来からのPLM製品のどのコンポーネントなのだろうか?Agileは、異なったアーキテクチャ(Oracleの競合の幾つかを含む)をベースにした複数の製品群を持っている。新しいOracleの組織の中でそれらをどのように取り扱うのだろうか?Oracleの諸々の製品群とは全く異なった中で開発がされ、販売されているAgileのCimmetryの製品ラインはどうするのだろうか?この移行のロードマップは市場に対してまだ説明されてないし、伝えられてない。これは買収が完了する来る数ヶ月の中で起きるものであり、チームは詳細な作業を開始しなければならない。しかし、それは容易な作業でないだろう。
Agileの姿なくOracleだけでこの買収を進めることはOracleへの更なるチャレンジとなるであろう。Oracleにとって新しいであろうPLMでの強固な知識と専門領域の経験のベースをAgileの組織がもたらすのである。同じくらい重要なことは、Oracleのフィールド組織がPLMにフォーカスを置く大きな意向を且つて示して来なかったことである。Agileのフィールド組織の専門的な技術は大きな強みになるもので、そこが効果的なマネージメントされなかったならならば、同様に直ぐさま消え去ってしまうだろう。PLMに於けるOracleの成功は彼らの成功あるモデリングプロセスの実行いかんである。Oracleは、彼らの数々の買収の経験を背景にもつ大手エンタープライズソフトウェアソリューション組織である。それ故、このプロセスはOracleにとって新しいものではない。しかし、それでも彼らが成功裡に実行することが我々が期待するチャレンジの一つである。
本論評の始めで述べたように、CIMdataはこの買収にポジティブであり、Agile、Oracle、そして業界に対して大変良い動きになるべく可能性をもったものであると信じる。それは主要なエンタープライズソフトウェアサプライヤーがPLMを取り扱うために彼らの製品群を拡大したことであり、また大手独立系サプライヤーが長期安定性と非常に大きな市場拡大の機会が与えられたことである。成功裡に実行されたならば、この買収はOracleの主要競合各社にさらなる競争圧力を加え、またPLMの価値について業界への教えを支援することになる。我々は、この先数ヶ月行われるこの買収を期待し、潜在的な効果が現実なものになることを望むものである。
|