2019.10.15:SAP、プラットフォーム分野で次の段階へ


(本リリースは、9月24日に弊社本社から発表された発表文の抄訳です)

SAP SE(NYSE:SAP)は、お客様がデータを最短でビジネス価値に変えられるように、より強力なプラットフォーム機能とアプリケーションに組み込みのインテリジェンスを発表しました。

SAPエグゼクティブ・ボード・メンバーで最高技術責任者を務めるユルゲン・ミュラー(Juergen Mueller)は次のように述べています。「SAPのお客様やパートナー様から、自社のソリューションの拡張や統合、さらには全く新しいアプリケーションの構築を簡単に行いたいというご要望が高まっています。同時に彼らは、自社のIaaS(サービスとしてのインフラストラクチャ)を「選ばれるサービス」にしたいと考えています。SAPはビジネス・テクノロジー・プラットフォームを通じて、これを実現する最高レベルのオープン性と柔軟性をお客様にご提供します。デプロイメントモデルについても同様です」

さらに、次のように続けます。「SAPは、データベースとデータの管理、アナリティクス、アプリケーションの開発と統合、そしてインテリジェンスの主要なテクノロジー市場に対応することで、これまでにない最高のテクノロジー基盤を提供します」

データをビジネス価値に変える画期的なプラットフォームと最初のソリューションを提供開始

完全なビジネス・テクノロジー・プラットフォームがあれば、お客様は技術的な要素にこだわることなくビジネスニーズに集中することが可能です。ビジネスプロセスとエクスペリエンスをつなぐことで、誠意と自信をもって意思決定を行い、クラウド、オンプレミス、エッジ、そしてハイブリッドモデルにおいてイノベーションを推進し続けることができます。SAPはオープンプラットフォームを提供することで、お客様に補完的な価値をもたらすパートナーソリューションを組み込み、エコシステムを拡大し続けます。

SAP(R) Cloud Platformはビジネス・テクノロジー・プラットフォームの重要な柱となります。このSAPの統合および拡張プラットフォームは、機械学習(ML)やIoTなどの試験的なインテリジェントテクノロジー間のギャップを解消し、これらのテクノロジーを中核となるビジネスプロセスに組み込みます。

  • SAP(R) Data Intelligenceは、データ管理と機械学習のためのエンド・ツー・エンドのライフサイクル機能を備えた初めてのエンタープライズ・クラウド・サービスです。機械学習やデータオーケストレーションなどのテクノロジーは、顧客離れや消費者行動についての理解から製造予測に至るまで、非常に有意義なビジネスインサイトをもたらします。しかし、このような情報がさまざまなツールに分散していると、情報を活用するのが困難になりがちです。SAP Data Intelligenceを利用すれば、お客様はさまざまなソースのデータを重要なインサイトに変え、優れたビジネス成果を生み出すことができます。また、SAP(R) Data HubソリューションとSAP Leonardo(R) Machine Learning Foundationを1つのクラウドサービスとして統合するなど、最新のトレンドとテクノロジーを採り入れ、TensorFlowなどの定評あるオープン・ソース・フレームワークを利用することもできます。SAP Data IntelligenceはSAPPHIRE NOW(R)カンファレンスで5月にベータ版のサービスとして発表され、現在は一般提供が開始されています。詳しくはこちらをご覧ください。

Daimler AG社のシニア・ソリューション・アーキテクトであるロベルト・クリース(Robert Kriehs)氏は次のように述べています。「SAP Data Intelligenceのおかげで、機械学習プロジェクトの開発とオペレーションを加速させ、当社の環境全体で複雑なデータのオーケストレーションを管理するという大きな可能性が見えました。当社のAI/MLプロジェクトを本稼動に移し、データを管理し、モデルを簡単に再トレーニングし、そしてデータとモデルにライフサイクル管理を適用することができると確信しています」

  • SAP(R) Intelligent Business Processes Management(SAP Intelligent BPM)サービスバンドルは、紙ベースのプロセスをデジタルワークフローに移行するのに役立ちます。SAP Cloud Platform Workflow、SAP Cloud Platform Business Rules、SAP Cloud Platform Process Visibilityの各サービスを組み合わせて利用することで、お客様はビジネスアプリケーション上にプロセス拡張機能を構築したり、タスクを統合したり、プロセス中心のアプリケーションを構築して差別化を図ったりできるようになりました。このワークフローがもたらす透明性により、SAPおよびSAP以外のすべてのアプリケーションの監視対象のビジネスプロセスに対して、エンド・ツー・エンドの可視性が実現します。SAP Intelligent BPMはSAP(R) Conversational AIサービスと統合されており、ワークフローに沿ってお客様をガイドし、推奨のアクションを自動的に提示します。詳しくはこちらをご覧ください。
  • Document Information Extractionサービス:SAP Cloud Platform上に構築され、機械学習とIoTを使用して特定のビジネス課題に対応する各種ビジネスサービスを利用できるようになりました。これには、機械学習を利用し、情報を抽出して関連のあるビジネスデータと照合することで構造化されていないビジネスドキュメントをデジタル化するDocument Information Extractionサービスなどが含まれます。IoTエッジとクラウドのハイブリッドシナリオにおける機能強化によって、「一度定義すればどこでも実行可能」になり、ネットワークの遅延や帯域幅、接続性に左右されなくなります。このハイブリッドアプローチはお客様に柔軟性と拡張性をもたらします。簡単な操作でIoT処理の成果物を定義したら、それをクラウドやエッジに展開してデータを処理することができます。

1,400社を超えるパートナーがSAP Cloud Platform上でソリューションを構築しています。SAP App Centerでは750を超えるSAP Cloud Platformベースのアプリケーションを提供しています。

SAP(R) Analytics Cloudソリューションの最新版では、お客様が自信を持って迅速に意思決定を行えるよう、拡張分析とアナリティクスデザイナー機能が強化されています。主な機能更新は次のとおりです。

  • 拡張分析 - インサイト検索拡張機能が更新され、ユーザーは新しく設計された対話型のアナリティクスエクスペリエンスを利用してビジネスデータ全体のセマンティクスをより深く理解し、使用できるようになりました。これにより、ユーザーはSAP HANA(R)アプリケーション内のデータとリアルタイムに対話しデータポイントのマイニングが可能な「スマートインサイト」アルゴリズムを使用して、メトリクス表にプラスまたはマイナスの影響を与える主な要因を明らかにできます。
  • アナリティクスデザイナー - 新しいデータアナライザーでは、SAP(R) Business Warehouseアプリケーションでのクエリの実行にすぐに使えるサービスを使用して、インサイトを迅速に取得できるようになりました。ユーザーは情報を簡単に検索して分析できます。また、特定のテーマでカスタマイズしたウィジェットを作成して再利用することで、アプリケーションを迅速に構築できます。詳しくはこちらをご覧ください。

引き続きMicrosoft社と協力してブロックチェーンの新たな境地を開拓SAPとMicrosoft社は、新たなコラボレーションによって、クラウドにおけるブロックチェーンサービスの相互運用を行うことを発表しました。両社は長年のパートナーシップを基に、お客様がAzure Blockchain Serviceに直接接続されたSAP Cloud Platform上でブロックチェーンベースのアプリケーションを実行できるようにすることを目指しています。この相互運用により、お客様はSAPのソフトウェアシステムに組み込まれたお好みのインフラストラクチャおよびプラットフォームサービスを簡単に使用できます。この協力の目的は、両社のお客様が重要なビジネスプロセス(材料のトレーサビリティ、不正の防止、ライフサイエンスにおけるコラボレーションなど)にブロックチェーンの信頼性と透明性を活用できるようにすることです。このパートナーシップの詳細については、Microsoft社のブログおよびSAP TechEd News Guideをご覧ください。

SAP S/4HANA(R)の組み込みインテリジェンスと操作性の向上

事前定義されたオートメーションスキルによってお客様の導入を支援して促進するSAP Intelligent Robotic Process AutomationとSAP S/4HANAの統合に関するSAPのベストプラクティスパッケージを利用できるようになりました。これは、受注の管理や発注の確認といった重要なビジネスプロセスに対応しています。このパッケージは、財務、販売流通、調達などの事前定義されたロボットオートメーションスキルに加え、プロフェッショナルサービスや製造などの業界向け機能を提供します。このパッケージを使用することで、労務関係のコストを削減し、市場の変化やその他のビジネス要件に対応する時間を短縮することができます。詳しくはこちらをご覧ください。

SAP S/4HANA Cloudの最新版には、購買依頼に関して調達におけるインテリジェントな承認ワークフローが含まれています。このサービスは、機械学習を使用して、価格、供給元、品目グループ、承認者、添付ファイルに基づいて承認パターンの履歴を分析することで得られる信頼因子で購買依頼の承認に重み付けを行い、重要なものとそうでないものを分類します。また、すぐに対処が必要な承認項目をユーザーに通知することで時間を節約し、重要な作業項目に集中できるようにします。詳しくはこちらをご覧ください。

SAP Fiori(R) 3ユーザーエクスペリエンスの新しいテーマであるクオーツライトが、SAP S/4HANA Cloudおよびその他すべてのSAPアプリケーションで使用されます。すべてのSAP製品チームによって設計と開発が行われたSAP Fiori 3は、SAPポートフォリオ全体で、より一貫性のある統合されたエクスペリエンスを提供します。これにより、トレーニングにかかる時間が短縮され、アプリケーションの有効性が高まるだけでなく、デバイスの種類に関係なく、どこからでも一貫した方法で操作できるようになります。SAP Fiori 3に組み込まれたAIは、ユーザーが重視しなければならないすべての項目を表示するインテリジェントなホームページを提供し、説明、インサイト、提案されるアクションを提供するビジネス状況へのプロアクティブな対処をサポートします。詳しくはこちらをご覧ください。

SAP Cloud Platform、SAP Analytics Cloud、SAP S/4HANA Cloudを含むSAPソリューションは、こちらからオンラインで試用または購入していただけます。

以上

SAPについて

SAPは「cloud company powered by SAP HANA」としてエンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェアの市場をリードし、あらゆる業種・規模の企業の成功を支えています。世界中の商取引売上の77%は何らかのSAPシステムを使用しており、SAPのマシンラーニング、IoT、高度なアナリティクスの技術は、企業のビジネスを「インテリジェントエンタープライズ」に変革していくことに寄与しています。SAPは、人々や組織が的確なビジネス判断を行うための洞察力を深めるサポートをし、高い競争優位性を実現するための協業を促進しています。よりシンプルになったSAPの技術により、企業はボトルネックにわずらわされずに目的に沿ってソフトウェアを最大限に活用できるようになります。SAPのエンド・ツー・エンドのアプリケーションスイートとサービスは、43万7000の企業および公共事業のお客様が利用し、ビジネスにおいて利益を上げ、絶え間ない変化に適応し、市場における差別化を実現するサポートをしています。お客様、パートナー、社員、ソートリーダーなどのグローバルネットワークを通して、SAPは世界をより良くし人々の生活を向上させることに貢献しています。( www.sap.com/japan

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