2021.5.28:AR技術を活用した3Dマニュアルによる現場作業支援サービスを開始 (NTTデータ)


~3Dマニュアルの作成支援から他システムとの連携による作業支援まで実現~

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、米国Scope AR社の「WorkLink」を活用したAR(Augmented Reality:拡張現実)作業支援サービスを2021年5月28日より提供開始します。

WorkLinkは、ARによって実現された3Dマニュアル注1を用いた直感的な作業支援と、遠隔地からの有識者による作業支援を同時に利用することが可能なプラットフォームです。NTTデータでは、WorkLinkの販売をはじめ、独自の文書読解AIソリューション「LITRON™」注2を活用したWorkLink用3Dマニュアル作成の自動化や、ServiceNowなどのシステムと連携させることで現場作業の進捗管理の一元化を実現します。実証では大量の3Dマニュアルの作成時間を最大90%削減できるなど、お客さまの現場作業のさらなる負荷軽減に貢献します。

NTTデータは、本サービスを製造業やユーティリティー業、流通業など、現場での作業が必要となるさまざまな分野へ販売し、2024年度末までに100社以上の販売をめざします。

背景

新型コロナウイルスの流行により、今まで当然のように行われていた複数人での現場作業から、異なる作業体制の確立が必要となりました。それに伴い、作業関係者が離れた場所にいながら、作業現場と同等の作業、監視体制の実現や作業前トレーニングを充実させる必要性が高まっています。

そこでNTTデータでは、作業者の現場作業や作業前トレーニングを行う際に、有識者が同席している状況と同等の作業環境を提供できる作業支援プラットフォームの提供と、導入に伴うお客さま負担を軽減することを目的とし、米国の大手重工業メーカーなどで多くの導入実績があるScope AR社との協議や連携機能開発を進めてきました。

2020年10月にScope AR社とのパートナー契約を日本で初めて締結し、このたび、AR作業支援プラットフォームであるWorkLinkの販売を本格的に開始するとともに、3Dマニュアル作成支援サービスと他システムとのインテグレーションサービスを合わせて提供することとしました。

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図1:サービス提供イメージ

サービス概要

NTTデータはWorkLinkの販売とともに、以下のサービスを提供します。

  • 3Dマニュアル作成支援サービス
    お客さまが保有する製品マニュアルやメンテナンス手順書を元に、WorkLink用3Dマニュアルを作成します。3D CADデータがなくても、作業対象機器スキャンによる3Dマニュアルへの取り込みや、既存マニュアルでは表現できない3Dアニメーションによる作業手順の追加実装など、3Dマニュアルの高品質化をNTTデータが支援します。
    また、NTTデータが提供する文書読解AIソリューションLITRONおよびRPAツール注3との連携により、お客さまが利用中のマニュアルからテキストデータおよび知識を自動抽出し、大量の3Dマニュアルを作成する作業時間を最大で90%削減することに成功しています。
  • インテグレーションサービス
    WorkLinkと他システムを連携させて円滑な現場作業や管理を支援します。例えば、ITシステム運用やフィールド作業などで発生するさまざまな情報・業務の管理プラットフォームであるServiceNowと連携させた場合、割り当てられた現場作業のタスクに応じてWorkLink内の適切な3Dマニュアルを呼び出したり、WorkLinkに記録された作業者や作業に要した時間などのデータをServiceNowに蓄積して分析まで行うことができます。

WorkLinkの特長

  1. 3Dマニュアルを用いた直感的な作業および作業前トレーニング
    AR技術によって、作業対象機器に3Dアニメーションによる作業手順を重ね合わせた「3Dマニュアル」を表示することができ、非有識者の単独作業時においても作業箇所や作業内容を直感的に理解することによる作業品質の向上が期待できます。また、実際に作業対象機器が無い場所でも3Dモデルを活用した臨場感のあるトレーニングを実現できます。
  2. 3Dマニュアルを用いた遠隔作業支援
    現場作業者と、遠隔地の有識者をリアルタイム接続し、音声と映像だけでなく3Dマニュアルを併用することで、現場作業品質のさらなる向上が実現できます。また、ARアノテーション注4を用いたより直感的な作業指示の併用や、作業履歴の記録なども実現可能です。
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図2:「WorkLink」サービス特長

紹介動画 - Scope AR社製 AR作業支援プラットフォーム「WorkLink」

ユースケース例

  • 製造業における製造工程およびメンテナンス作業
  • 製造業における自社製品マニュアルの3D化
  • 電気・ガス・水道などのユーティリティー業の保守点検作業
  • その他の流通業などの現場作業

今後について

NTTデータは、本プラットフォームを製造業やユーティリティー業、流通業など、現場での作業が必要となるさまざまな分野へ販売し、2024年度末までに100社以上の販売をめざします。また、コンピュータービジョン連携による現場での故障自動判定など、さらなる付加価値の提供に向けて開発を進めます。

Scope AR社からのエンドースメント

Scope ARはNTTデータのビジネスに貢献できることを、大変光栄に思っております。NTTデータはAR技術のイノベーションに関して業界スタンダードを築きました。同社はどこよりも早くARの主要なユースケースの価値を見いだし、それにふさわしい技術と連携させることで、組織がARを適切な方法で導入し、業務に組み込むことを可能にします。まさに業界の模範となる企業です。

Scott Montgomerie, CEO, Scope AR

注釈

注1 ユーザー画面上のカメラ映像に、3Dで再現した作業対象機器や操作手順を重ねて表示するマニュアルを「3Dマニュアル」と称しています。
注2 2020年9月10日サービスインフォメーション:文書読解AIソリューション「LITRON™」を開発、再生医療分野の実験結果予測で効果を確認
https://www.nttdata.com/jp/ja/news/services_info/2020/091000/
注3 RPAツールとして現在「UiPath」との連携を実現しています。
注4 実際の作業対象機器に対して、AR技術を用いて直接矢印などの指示オブジェクトを重ねて表示することが可能です。

「LITRON」は日本国内における株式会社NTTデータの商標です。
その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件の参照先:https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2021/052802/

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