2023.1.23:ユニアデックス 環境省「令和4年度 デジタル技術を活用した脱炭素型資源循環ビジネスの効果実証事業」に採択 (BIPROGY)


~ 下水処理施設での温室効果ガス排出量低減の可能性を検証 ~

ユニアデックスは、環境省が「令和4年度デジタル技術を活用した脱炭素型2Rビジネス構築等促進に関する実証・検証委託業務」の一環として実施する「令和4年度 デジタル技術を活用した脱炭素型資源循環ビジネスの効果実証事業(注1)」に採択され、三機工業株式会社(以下、三機工業)を共同実施者として、2022年12月から下水処理施設での実証実験を開始しています。

本実証実験では、下水処理施設の設備保全・運用に関するデータ収集と分析を行い、水質管理に必要な電力使用量の削減と設備の⾧寿命化についての効果を検証します。

背景

現在、自治体が所有する事務所・事業などで使用された電力消費量のうち、その多くを占めるものの一つが、全国に約2,200カ所存在する下水処理施設であると言われています。例えばある自治体では、事務・事業で使用された電力量の約40%以上が下水処理・下水汚泥焼却での消費であったと報告されています。

ユニアデックスは、この下水処理施設の電力使用量や設備保全に着目し、本実証実験を通じて温室効果ガス排出量低減の可能性を検証します。

実証実験の概要

下水処理施設の中でも特に電力使用量の大きい送風機設備(注2)の稼働率を分析し、運転の効率化を図ります。また、下水処理施設の水質管理に必要な電力使用量の削減と設備の長寿命化による廃棄量の低減・製造段階による温室効果ガス排出量低減の可能性を検証します。

なお、送風機設備の稼働率分析は「水質とエネルギーのための最適管理のためのガイドライン」(注3)を参考に行います。

さらに散気装置(注4)の設備更新判断に対し、現状の時間基準保全(TBM)(注5)を見直し、状態基準保全(CBM)(注5)を取り入れることで、設備の長期利用化につなげ、廃棄量低減と製造段階での温室効果ガス排出量低減に対する効果も検証します。

ユニアデックスは、三機工業とともにデータ収集と分析を実施し、また、全体の取り纏めと環境貢献への有効性の検討を行います。

今後の取り組み

ユニアデックスは、サーバーやネットワーク機器などの長年にわたる保守・運用事業で培ってきた知見と、本実証で得られた環境貢献に対する知見を生かし、下水処理施設向けに、3つの視点(設備のDX化、管理業務のDX化、遠隔監視の導入)から「設備保全プラットフォーム」の価値検証を継続し、自治体の横展開モデル構築を目指します。

20230123 BIPROGY 1

下水処理施設向け「設備保全プラットフォーム」のイメージ図

 以 上

注1)「デジタル技術を活用した脱炭素型資源循環ビジネスの効果実証事業」
この実証事業は、環境省からみずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社が受託している「令和4年度デジタル技術を活用した脱炭素型2Rビジネス構築等促進に関する実証・検証委託業務」の一環として実施するもので、2R(リデュース、リユース)ビジネスにデジタル技術を活用している先駆的な企業からの必要なデータ提供などの協力により、効果を検証するものです。

デジタル技術を活用した資源循環ビジネスモデル(サービサイジング、シェアリング、リユース、リマニュファクチャリング、製品の長寿命化、保全・修理など)の構築を促進し、循環経済への移行を通じた脱炭素社会の実現のために行われる実証(デジタル技術活用効果実証)です。

実証事業の詳細https://www.env.go.jp/press/press_00183.html 

注2)送風機設備
24時間稼働し、汚泥を分解する微生物へ空気を送り込む送風機と散気装置(注4)から構成される
注3)「水質とエネルギーの最適管理のためのガイドライン~下水処理場における二軸管理~」(国土交通省)
https://www.env.go.jp/press/press_00183.html 
注4)散気装置
送風機で送った圧縮空気を気泡にして水中に送り込む装置
注5)時間基準保全(TBM)と状態基準保全(CBM)

  • 時間基準保全:Time Based Maintenance (TBM)のこと。「一定期間」ごとに機械や生産設備の部品交換などのメンテナンスを行い、故障を未然に防ぐ保全方法
  • 状態基準保全:Condition Based Maintenance (CBM)のこと。機械など生産設備の「状態」の計測や監視を行い、異常の前触れを検知してメンテナンスを行い、故障を未然に防ぐ保全方法

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本件の参照先:https://www.uniadex.co.jp/news/2023/20230123_sewage.html

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