2019.9.24:“Where Today Meets Tomorrow” - The 2019 Siemens Digital Industries Software メディア & アナリスト カンファレンス (CIMdata Commentary)


重要事項 (Key takeaways):

  • Siemens PLM Software、会社の発展とソリューションの範囲を表す名称は、現在、Siemens Digital Industries Softwareであり、社のソフトウェア、サービス、アプリケーション開発を一体化したポートフォリオの新しい名前であるXceleratorを紹介。
  • アプリケーション開発プラットフォームとインテグレーションメカニズムの両方であるMendixは、 Siemensとその顧客の両方がパーソナライズソリューションを創るために時間とコストの大幅削減に Siemens製品スイート内および全体で広く使用されている。
  • Simcenter Flexは、Simcenter STAR-CCM +、Simcenter Testlab base、Simcenter Testlabベース、およびSimcenter Amesim base製品スイート内の任意のモジュールへのアクセスを提供するトークンベースの新しいライセンスモデルである。
  • Siemens Opcenterは、Siemensの製造業務管理 (MON) ソリューションを統合し、現在、品質のためにクローズドループ製造 (closed-loop manufacturing) を拡張している。
  • SiemensとBentley Systemsは、TeamcenterのCapital Asset Lifecycle Managementが利用可能になったことを発表、これは、企業が資産データを整備統合し、プロジェクトデリバリから運用までのデジタルスレッドを組上げる支援するソリューション。
  • Siemens は、Amazon Web Services、Azure、Alibaba (中国向け) をサポートする積極的なクラウド戦略を追求しており、顧客がクラウドソリューションとオンプレミスソリューションの両方を単体またはハイブリッドの組み合わせで使用する方法を決定できるようにしている。

 CIMdataおよび他の100人を超える業界アナリストおよびジャーナリストは、2019年9月3日から6日までニューヨークのブルックリンで開催されたSiemens Digital Industries Softwareの第12回年次アナリスト会議 (12th annual analyst conference) に出席しました。このイベントで、Siemens PLM Softwareは、Siemens Digital Industries Software (Siemens) への名称変更を発表しました。Siemensは、この新しい名前で、Siemens Digital Industriesの中核事業会社内での地位をよりよく反映し、それはまた製品ライフサイクル管理 (PLM) の業界リーダーを超え、世界中の企業のデジタリゼーション戦略のための技術的基盤となる産業ソフトウェアおよびサービスの非常に幅広いポートフォリオの企業に進化するものです。この新しいグループが提供するPLMソリューション領域には、製品データ管理 (PDM) 、コンピューター支援設計 (CAD) 、シミュレーションと解析 (S&A) 、アプリケーションライフサイクル管理 (ALM) 、電子設計自動化  (EDA) 、組込ソフトウェア開発ツール、およびサービスが含まれます。他のソリューションには、製造運用管理 (MOM) 、MindSphereクラウドベースのオープンIoTオペレーティングシステム、Mendixアプリケーション開発プラットフォーム、そしてパフォーマンス分析ソフトウェアが含まれます。 

基調講演

 オープニングの基調講演は、 President and CEO,のトニー・ヘメルガーン (Tony Hemmelgarn) 氏によって行われ、カンファレンスのテーマは “Where Today Meets Tomorrow” でした。氏は、製品とシステムの複雑性の爆発的増加について論じ、複雑性を管理する能力が企業に競争優位をもたらすことができると強調しました。また、情報の爆発 (information explosion) は必ずしもポジティブなものではないことに言及し、つまり情報が多すぎると、情報が非常に少ないような振る舞いしてしまうことです。ヘメルガーン氏は、Siemensのソリューション戦略の3つの柱について説明しました:

  • Flexible, Open Ecosystem
  • 包括的なデジタルツイン
  • パーソナライズ、適応可能、モダン
  • 柔軟性、オープンエコシステム

 カンファレンス全体のセッションで、発表者はSiemensがこれらの3つの柱に対してどのように貢献していたかを示すいくつかの説明 (several illustrations) を提供しました。

 この3本柱の戦略を網羅するため、ヘメルガーン氏は、PLM、EDA、ALM、MOM、およびモノのインターネット (IoT) 、すなわちより多くのソリューションをまとめるソフトウェア、サービス、およびアプリケーション開発の統合ポートフォリオを表す新しい言葉であるXceleratorを紹介しました。ヘメルガーン氏によると、Xceleratorは、Siemensの完全なソフトウェアポートフォリオとローコードのMendix multi-experience application development platformおよびMindSphere open IoT Ecosystemを組み合わせています。

20190924 Siemens Analyst CF 1


 ヘメルガーン氏は、Siemensは効果的なデジタリゼーションのトランスフォーメーションの戦略をサポートするには包括的なデジタルツインが必要であると考えていると述べました。氏はさらに、企業がイノベーションを加速し、パーソナライズソリューションを創るためにどのようにMendixのローコード/ノーコード開発環境を用いることができるかを説明しました。別の例では、ヘメルガーン氏は、NXの人工知能 (AI) 駆動の順応性のあるユーザーインターフェース (AI driven adaptive user interface) のようなSiemensのテクノロジーは、ソリューションのパーソナライズを高めるのに役立つと述べました。(*1) オープンエコシステムに対するSiemensのコミットメントを強調するため、ヘメルガーン氏は、400万人以上のParasolidソリッドモデリングカーネルユーザー (Siemensの競合他社が提供する多くのソリューションで動作しているものを含む) 、130のJT Openメンバー、そしてSiemensのソフトウエアソリューション向けの90,000人以上の開発者がいることを述べました。Siemensが如何にオープンであるかを示すために、コンバージェントモデリングのケースを説明し、それはファセットとB-rep設計データの両方をサポートすることです。(*2) この高度な機能はParasolidに基づいており、Parasolidカーネル製品に追加することで、DassaultSystèmesのSOLIDWORKSを使用する設計者を含むすべてのParasolidユーザーが利用できるようになりました。CIMdataは、競合他社が使用する中核となる差別化機能を提供することを意味する場合でも、オープン性に対するSiemensの継続的な取り組みを喜んでいます。

 さらに、氏は、企業が物理的資産と資産集約型プロジェクトの管理を改善するためにSiemensが確立した2つのパートナーシップについて簡潔に説明しました:

  • IBMとのMaximoとTeamcenterのインテグレーション
  • Bentley SystemsとのTeamcenter向けのCapital Lifecycle Asset Management (CALS)

 CIMdataは、Siemens Digital Industries Softwareの名称の変更とXceleratorポートフォリオの定義が、従来のPLMの境界を超えたSiemensのソフトウェアソリューションの発展を示し、デジタルスレッドと包括的なデジタルツインが拡張企業のデジタリゼーションの成功に不可欠であることを正に際立たせていると考えます。CIMdataは、ヘメルガーン氏によって明確にされたSiemensの戦略の3つの柱が、包括的で将来性のあるビジネスソリューションの創生のための強力な基盤を提供すると考えます。CIMdataは、Siemensが引き続き業界をリードする他の企業と提携し、Siemens 自身の能力を完全に活用し、補完することを喜んでいます。

Siemensのクラウド戦略とソリューション

 多くの参加者からの大きな関心のトピックであり、いくつかのセッションで取り上げられたものは、Siemensのクラウド戦略とステータスでした。VP Technology Officeのレイ・コック (Ray Kok) 氏は、Siemensのクラウド戦略と関連ソリューションの概要を説明しました。氏は、Siemensがクラウド対応ソリューション (TeamcenterやSimcenterなど) 、アプリケーションプラットフォームソリューション、クラウドベースのアプリケーションを組み合わせて提供していると述べました。氏は、Siemensがいくつかのクラウドネイティブソリューションも開発していることに取り上げました。 図1は、Siemensのクラウド戦略と、その焦点であるConnect (つなぐ) 、Access (アクセスする) 、そしてBuild-Integrate-Extend (構築-統合-拡張) を図示するものです。

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図1 - Siemensのクラウド戦略 (提供:Siemens)

 図2は、Siemensのクラウドプラットフォーム戦略を図示しています。

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図2 - Siemensのクラウドプラットフォーム戦略 (シーメンス提供)

 コック氏は、Siemensは現在3つのパブリッククラウドサービスプロバイダーでソリューションを提供していると述べました;つまりAWS、Azure、Alibaba (中国向け) です。氏は、顧客がオンプレミスと3つのクラウド提供オプションの組み合わせを実装できると述べました:

  1. Cloud streamed - クラウドにあるソリューション、すなわちMindSphere、Mendix、NX、Teamcenter、Simcenterなど。
  2. Cloud connected - Siemensのストアで購入し、自動化された展開と更新を得る。
  3. Managed services - Siemensは、アプリケーションとインフラストラクチャ (クラウド環境) を管理する。

 コック氏は、Siemensには現在1,000を超えるクラウドの顧客、650以上のパートナーがあり、それらクラウドビジネスは年間収益率の40%以上を生み出していると述べました。CIMdataは、Siemensのクラウド戦略とその実装方法に感銘を受けています。クラウドの実装とインテグレーションはますます重要になっており、CIMdataはSiemensが社の戦略ならびに顧客にいつでも最適なものを選択させる方法のいずれにも実用的なアプローチを取っていると考えています。

Mendix

 クラウド戦略セッション中にコック氏に合流したのは、MendixのCEOであるデレック・ルース (Derek Roos) 氏であり、MendixテクノロジーとソリューションがSiemensのクラウド戦略のBuild-Integrate-Extendの要素を提供するためにどのように使われているかを説明しました。氏は、企業は、製品開発やPLM固有のアプリケーションだけでなく、社のシステムを拡張するアプリを構築するためにMendixを使用していることに言及しました。ルース氏によると、Mendixアプリケーションは “プラットフォーム” のトップに配置され、オンラインとオフラインの両方のデバイスで実行される複数のエクスペリエンスをサポートするようにデザインされています。ルース氏は、Mendixアプリケーションは、構造化されたリアルタイムデータを含む、任意のデータソースとシステムにつなぎことができると述べました。

 Siemensによると、Mendixの使用はSiemensのポートフォリオ内および全体で拡大し続けています。イベント全体を通して多くのスピーカーが示すように、これはイノベーションを加速し、Siemensとその顧客が (目的に) 合わせ、パーソナライズされたアプリケーションとソリューションを迅速に創ることを可能にするために使用されるアプリケーション開発プラットフォームです。Mendixプラットフォームの主な特徴は次のとおりです:

  • ノーコード/ローコード開発。
  • ドメイン、プロセス、そしてエンジニアリングの専門家とプロのソフトウェア開発者が使用できるようにデザインされている。
  • マルチエクスペリエンス (Multi-experience) - オンラインでもオフラインでも、あらゆるデバイスで使用するアプリケーションを作成する。
  • Teamcenter、MindSphere、ERP、CRMなどを含む任意のデータソースにつなぐ
  • 包括的なデジタルツインを実現するアプリケーションを構築するためのSiemensのポートフォリオとの緊密なインテグレーション。

 “MindSphereとMendixを使用したIoTアプリケーションの構築” というタイトルのセッションで、 VP MindSphere Productのデーブ・ミッチェル  (Dave Mitchell) 氏は、MindSphereの運用環境とソリューションを拡張するためにMindSphereを展開し、IoTアプリをインテグレーションするためにMendixがどのように使われているかの例を示しました。

 CIMdataは、Mendixは、特定領域専門家が独自のアプリケーションを開発できるようにすることで、それらの新しいアプリケーションがニーズを満たし、デジタルトランスフォーメーションのイニシアチブのポートに必要とされるペースで提供できるようになると考えています。Mendixはまた、Siemensにソリューションを迅速に拡張して、変化する新しい顧客の要件を満たす能力を提供しています。

Teamcenter

 Lifecycle Collaboration ServicesのSVPのジョー・ボーマン (Joe Bohman) 氏は、“Where the Smart Product Lifecycle Meets Tomorrow” に関するセッションを進めました。氏は、Teamcenterが企業全体での包括的なデジタルツインを創り、そしてつなげるために使用されるデジタルスレッドを提供する基本的なと基盤であると述べました。Teamcenterは、Siemensのポートフォリオ全体で使用され、SimcenterおよびOpcenter内のかなりのソリューションはそれを用いて開発されています。複雑性をうまく受け入れるためにボーマン氏が論じた重要な要素の1つは、ビジネスと機能のドメイン間の障壁を打ち破り、それらを組み合わせる必要性でした。氏は、機械、電子、電気、ソフトウェア、そしてネットワークの各ドメイン間のコネクテッドエンジニアリング (connected engineering) が必要であり、それぞれがドメインに関連する機能 (features) と機能性 (functional) および非機能性 (non-functional) の要件を定義する必要があると説明しました。氏は、これらの能力を提供するにはマルチドメインアーキテクチャが必要であり、しかも Siemensはそのようなアーキテクチャを構築し続けていると述べました。

 ボーマン氏は、Integrated Program Planning and Execution (IPPE) と呼ばれる新しいTeamcenterの機能を紹介しました。これにより、企業は作業の内訳 (例えば、作業BOM) を作成し、再利用するテンプレートを定義できます。氏は、IPPEには作業の準備・編成に使用できるアジャイルな方法論が組み込まれていると述べました。ボーマン氏は、サプライヤコラボレーション機能全体の一部である新しいTeamcenterモジュールであるTeamcenter for Contract Manufacturingも発表しました。氏は、IPへの制御されたアクセス、シームレスな変更およびレッドライン機能を組み込んでおり、機械、電気、およびソフトウェアの活動に関する最新のステータスと情報を提供することに言及しました。

 ボーマン氏は、Engineering Digital Mockup (EDU) の概念について述べ、氏は、エンジニアリング向けにDMUがCADに対して行ったことをできると考えています。DMUは、”どのような質量を量るか?” 、”干渉はないか?” などの問いに答えることができるのに対し、EDUは、“私はどの機能を実行しているか?” 、”失敗の可能性はないか?”、”この決定はなぜなされたか?”、そして ”それは機能するのか?” などの問いに答えることを企業に可能にします。EDUのコンセプトは、Siemensソリューションのコンビネーションを用いてサポートされます。CIMdataは、EDUの概念は、今日の複雑な製品のシステムエンジニアリングの課題に対処するために遅ればせながら且つ必要であると考えています。

 その後ボーマン氏は、企業のグリーンフィールドやブラウンフィールドの資本プロジェクトで、システムの相互運用性の欠如とデジタリゼーションを適切に活用できないことに起因する可能性があり、一般的に直面する課題 (蔓延する遅延とコスト超過を含む) に対処するため、SiemensとBentley Systems が共同で開発した新しいソリューションであるCALMがTeamcenterで利用可能になったことを発表しました。Teamcenter CALMソリューションは、プロジェクトデザイン、建設の実行、運用パフォーマンスを視覚化し、シミュレートするために、クローズドループのデジタルツイン (物理的資産の仮想表現) の作成を可能にし、企業が資産データを統合し、プロジェクトデリバリから運用までデジタルスレッドを編成できるように設計されています。CIMdataは、TeamcenterのためのCALMが資産管理ドメインの重要な欠落機能に対処すると考え、私どもはSiemensBentley Systems が協力して、企業レベルで資本プロジェクトと運用データを集約、管理、追跡するソリューションを提供できることを嬉しく思います。

Simcenter

 VP Simulation and Test Solutionsのウィリー・バッカーズ (Willy Bakkers) 氏とVP Simulation and Test Solutions, Computational Continuum Mechanicsのジャン・クロード・エルコラネッリ (Jean-Claude Ercolanelli,) 氏が、予測的パフォーマンスエンジニアリング (Predictive Performance Engineering) に関するセッションをリードしました。バッカーズ氏とエルコラネッリ氏は、Simcenterがシステムシミュレーション、CAEシミュレーション、および物理テストを統合してパフォーマンスエンジニアリングと包括的なデザインスペースの探索を可能にし、Teamcenterを使用してマルチドメイントレーサビリティと変更管理やコンフィグレーション管理のデジタルの一貫性 (digital continuity) を維持する方法について説明しました。両氏は、Simcenter Battery Design Studioなどの機能を含む電気システムシミュレーションをSimcenterがどのように提供しているかを紹介しました。バッカーズ氏は、Saab Medav NVHの買収により、Siemensがエンジン、トランスミッション、電気モーター、モーター駆動コンポーネントおよびシステムの最終品質テストの機能を提供するのに役立ったと述べました。

 スピーカーは、新しいライセンスオプション、Simcenter Flexを発表しました。この新しいライセンススキームは、いくつかのSimcenterアプリケーションに適用されます。トークン/クレジットパラダイムに基づいて、顧客は各モジュールを個別にライセンスする必要なく、Simcenter STAR-CCM+、Simcenter 3D、Simcenter Testlab base、およびSimcenter Amesim base 製品スイート内の任意のモジュール (使用制限適用あり) を使用できます。基本製品ライセンスを購入する必要があり、トークン/クレジットが製品ファミリ内の追加製品に適用されます。CIMdataは、Simcenter Flexにより、Simcenterの顧客は、面倒なライセンス契約を必要とせずに、作業に必要なさまざまなシミュレーションツールにアクセスしやすくなると考えています。

 VP Innovationのタリ・セガル (Tali Segal) 氏、SVP Manufacturing Operations Management Softwareのルネ・ウルフ (Rene Wolf) 氏、SVP Manufacturing Engineering Softwareのズヴィ・フォウアー (Zvi Feuer) 氏は、“Where Smart Manufacturing Meets Tomorrow” と題したセッションを進めました。彼らは、ますます複雑化する製品が製造業の変化を促進しており、新しいスマートコネクテッド製品のペースでイノベーションする必要があると説明しました。これにより、製造プロセスとシステムの複雑さが増しています。スマート製造には、柔軟で自律的な再構成可能な生産システムが必要です。スピーカーは、企業が固定的な手動製造作業からスマートで自己調整可能 (smart and self-adjusting) な柔軟な自律運転に移行を促進させるために、R&Dと製造の両方で情報とプロセスのインテグレーションにSiemensが包括的なデジタルツインを使用していることを説明しました。

 スピーカーは、製造プロセスのデジタルツインは、イノベーティブなアイデアや原材料から実際の製品を得るまで不可欠であると述べました。それは製品デザイン、生産計画とエンジニアリング、生産の実行の間の橋渡しをするものです。このProduction Digital Twinには、製造プロセスのデジタルツインと工場のデジタルツインが組み込まれています。スピーカーは、製造オペレーションのデジタリゼーションをサポートする総合的なMOM (holistic MOM) ソリューションとして、工場のデジタルな頭脳になるようにSiemens Opcenterがどのようにデザインされているかを説明しました。Teamcenterの基盤の上に構築されたOpcenterは、以下のソリューションを含む複数の機能を提供しています:

  • 高度な計画とスケジューリング
  • 製造実行
  • 品質管理
  • 製造インテリジェンスとパフォーマンス
  • リサーチ、開発、およびラボラトリー

 Siemens Opcenterは、as-planned (計画した) とas-is (現状) の製造データの間の連続的なクローズドループを作成し、生産システムのリアルタイムデータをIoTの実用的な情報 (スマートデータ) に変換し、運用および企業インテリジェンスのデータのアナリティクスとレポートを提供を企業に可能にするようにデザインされています。それはまた、クローズドループ製造を品質にまで拡張するためにも使用できます。CIMdataは、複数の製造機能と情報およびクローズドループフィードバックをインテグレーションしたSiemens Opcenterは、企業の経営の効率、俊敏性、および有効性の向上に役立つと考えています

MindSphere

 イベント全体の多くのセッションで、SiemensはMindSphereを参照し、それがIoT/IIoTソリューションを創り、企業がクローズドループ開発および運用環境を作成するのを支援するためにどのように使用されるかを引用しました。カンファレンスの金曜日、セッションはMindSphereに当てられ、MindSphere製品スイート、および Siemensがこのテクノロジーを使用し販売している場所と方法に関する適切なアップデートを提供しました。Siemensは、MindSphereのテクノロジーとソリューションスイートの拡張を続けています。MindSphereへの取り組みの一環として、Siemensは17か国に70のMindSphereアプリケーションセンターを設立し、1,000人以上のソフトウェア開発者、データスペシャリスト、エンジニアを配置しています。20の異なる業界市場をサポートするアプリケーションセンターの目的は、顧客と共にソリューションを共創することです。

 ”標準“ のIoT接続に加えて、MindSphereは、クラウドからエッジへのエコシステム (cloud-to-edge ecosystem) を作成するために、エッジアプリケーションとデバイスをインテグレーションおよび管理するためにも使用されます。新しいMindSphereソリューションには、MindSphere Integrated Data Lake (IDL) やSemantic Data Interconnect (SDI) が含まれます。SDIは自動化されたスキーマ検出 (schema discover) 、複数のシステムからのデータを意味的に相関させる機能 (semantically correlate data) 、をサポートし、そして意味的に相関するデータ (semantically correlated data) を照会すrことをサポートします。IDLは、データとメタデータの安全なストレージ、クラウドプロバイダーツールを介したレイクへの直接アクセスを提供し、顧客が独自のデータストアを含めることを可能にします。

 Siemensは、図3に示すように、組織は、デジタルIIoTを進める間にデジタル成熟度の複数のフェーズを経過すると述べました。

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図3 - デジタル成熟度への過程 (Siemens提供)

 Siemensは、企業のIIoTのデジタルの過程 (digital journey) を支援するために目的に合わせたソフトウェア (tailored software) 、ハードウェア、そしてサービスのセットを組み合わせて、以下の3つのソリューションパッケージを作成しました:

  • 接続と監視 ( Connect and Monitor) - 重要な資産を接続し、運用上の透明性を増し、生産性と利益を最大化するためにパフォーマンスと健全性を最適化するための措置を講じるビジネスを支援する。
  • 分析と予測 ( Analyze and Predict) - 資産の健全性とパフォーマンスに関する深い予測的な洞察を引き出すために、一体化したデータセットと最新のデータ分析を使用することを製造業が出来るようにするソリューションを提供する。
  • デジタリゼーションとトランスフォーメーションをする (Digitalize and Transform) - Asset-as-a-Serviceなどの新しいビジネスモデルと製品を開発するための鍵となるターゲットアプリケーションを構築することで、デジタルトランスフォーメーションを進める過程 (digital transformation journey) で次の一歩を踏み出すために、IoTの多くの便益をすでに認識している製造業社を支援する。
  • Siemensはまた、MindSphereへの投資の促進要因は以下のようであると述べました:
  • エッジアナリティクス (Edge Analytics) - 高度に安全なエッジコンピューティング、制御、アナリティクスフレームワークを提供する。
  • データのフェデレーションと共有 (Data Federation and Sharing) - さまざまなデータソースに広範な接続性を提供することにより、多様なタイプのデータをマネージメントする。
  • デジタルツインクローズドループ (Digital Twin Closed Loop) - コンテキスト内のセマンティックリッチな表現 (in-context semantic-rich representations) の継続的なインテグレーションとマネージメント。
  • アプリケーションライフサイクル ( Application Lifecycle) - 簡素化されたアプリケーション開発機能でサポートされるIoTソリューションを効率的に開発、テスト、および運用する。
  • マーケットプレイス (Marketplac) - すべての参加者にトランザクションの使い易さに焦点を当てた簡素化されたエクスペリエンスを提供する。
  • アプリケーションとソリューション (Applications & Solutions) - ビジネス上の課題を解決する業界に合わせたアプリケーションとソリューションを構築して提供する。

 CIMdataは、Mendixのローコード開発ツールを組み合わせたMendixスイートは、クラウドからエッジ (cloud-to-edge) のスマートなコネクテッドデバイスとR&Dからサービスまでのクローズドループインテグレーションの増え続ける複雑な環境に対処するための重要な機能を企業に提供できると考えています。

デザインソリューション (Design Solutions)

 Senior Director, Design Product Management, Product Marketing, & Business DevelopmentのSenior Directorであるジョージ・レンデル (George Rendell) 氏は、モデルベース定義 (MBD - model-based definition) からモデルベースエンジニアリング (MBE - model based engineering) への進化について議論するための分科会で、Mainstream Engineering, R&DのVPであるダン・ステープルズ (Dan Staples) 氏に合流しました。特に注目すべきは、彼らが企業間データ交換で使用されるテクニカルデータパッケージ (TDP) 向けにSiemensの3D PDFファイルフォーマットの選択を述べたことです。CIMdataは、JT軽量データ形式に重点を置いているわけではありませんが、3Dモデルジオメトリ用に3D PDFの選択とProduct Representation Compact (PRC) フォーマット (*3) が興味深いバランスのとれたアプローチであると考えています。

顧客プレゼンテーション

 顧客の成功についてのプレゼンテーションは常にハイライトであり、Siemens は今年、社が選んだものを提供しました。Polar Electro社の最高戦略責任者 (CEO) であるルコ・スビラアクソ (Marco Suvilaakso) 氏は、スマートウォッチのデザイン・設計および製造プロセス全体でのSiemens製品の使用の規模と範囲について説明しました。Global Quality Systems Dana Corporation社のSr. Business AnalysisのBrian ブライアン・スニーゴッキー (Sniegocki) 氏は、ティア1自動車サプライヤとしてクローズドループ品質を備えたクローズドループ製造の重要性について説明しました。Mercury Marine社、Mercury Digital ServicesのGeneral Manager兼Business Development Executiveのラティーフ・カーン (Lateef Khan) 氏は、3Dデータ共有によるサプライヤリレーションシップマネジメントを含むSiemensテクノロジーの幅広い使用とMindSphereを使用してボートエンジンの鋳造の課題を解決した方法について説明しました。

 顧客プレゼンテーションで間違いなくイベント全体のハイライトは、Vinfastの社Chief Designer,であるデイブ・リヨン (Dave Lyon) 氏によるプレゼンテーションでした。氏は、ベトナムのVin Groupが自動車メーカーになることを決定した理由と方法について説明しました。過去に自動車の経験がなかったため、Vin Groupは土地を開拓し、年間250,000台の能力の工場を建設し、高級セダンとSUVを設計し、ソーシャルメディアを使用してデザインオプションから選択し、2年間で生産を開始しました。このプロセス全体が実行されるスピードは驚くべきものであり、適切な判断、戦略、ツール、テクノロジー、およびサプライヤーで何が達成できるかを示しました。リヨン氏は、Siemensのデジタルツールとプロセスに対するSiemensの完全なコミットメントと信頼が成功の鍵であると述べました。

まとめ (Conclusion)

 Siemensのソリューションポートフォリオは非常に広範になったため、ある意味では、こ2.5日間のアナリストイベントの中で提供された情報は、それを説明するほど大きくありません。戦略的なテーマを中心にイベントを開催することで、Siemensのポートフォリオのさまざまな部分を組み合わせて、これらのテーマに対処する方法を示すことができました。CIMdataは、Siemensの3つのポートフォリオ戦略の柱 (包括的デジタルツイン、パーソナライズ、適応可能、モダン;柔軟なオープンエコシステム) が、拡張エンタープライズをインテグレーションして拡張して繋げる必要があるソリューションに向けて優れた基本特性であると考えています。Siemensは、社が買収・取得したさまざまな製品のテクノロジーと機能をインテグレーションし、急速な進歩を続けています。これにより、今日の複雑なスマート製品の機械、電気、電子、およびソフトウェアの要素のインテグレーションに対処する新しい拡張ソリューションが提供されています。その他のソリューションは、ジェネレーティブエンジニアリング、ハイブリッド製造、および企業のエンジニアリングドメインと製造ドメインのインテグレーションに対応しています。

 CIMdataは、MindSphereエコシステムの継続的な拡大と、説明された顧客の例に感銘を受けました。Siemensは、短期間でIoTテクノロジーとソリューションの開発と提供に大きな進歩を遂げました。ちなみに、MendSphereとMindSphereコミュニティは、開発環境にMendixを追加することですでに恩恵を受けています。マッシュアップはIoTアプリケーションの重要な要素であり、MendixによりSiemensは、これらのアプリケーションとより多くの機能を構築するために、グローバルに展開可能なエンタープライズグレードなソリューションを得ました。Teamcenterユーザーと開発コミュニティもパーソナライズされたソリューションを提供および強化するためにこの機能を使用することができます。さらに多くの恩恵が、Xceleratorポートフォリオ全体で生じ始めています。

 顧客のプレゼンテーションは、Siemens Digital Industries Softwareの名称変更を支援するもので、ビジネス目標を達成するために高度なPLM、EDA、MOM、およびIoTソフトウェアを使用して構築された顧客の成功物語は、Siemensが市場でこれほど成功している理由を示しものです。社はモノ・コトとを成し遂げ、顧客に対処すべき方法を知っていることです。

旅行およびその他の費用は、Siemens Digital Industries Softwareによって提供されました。

*1 https://blogs.plm.automation.siemens.com/t5/NX-Design-Blog/New-Adaptive-UI/ba-p/567780
*2 https://www.plm.automation.siemens.com/global/en/our-story/glossary/convergent-modeling/24461
*3 www.pdf3d.com/about-prc/

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